この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ一つの一対
第5章 花園の鍵は
 
「それは、そうでしょう。菖蒲はまだ16歳なんですから、紛れもない未成年ですよ」

「……でも、16歳は、結婚出来る歳だよ?」

 思わぬ返事に、菊は心臓が跳ねる。穏やかな空気に潜む色を見ない振りをして、菊は菖蒲の手を取った。

「妙な事で拗ねていないで、早く帰りましょう。今日は何を食べたいですか? 遠慮せずに言って――」

「叔父さん、あたし、逃げないで聞いてって約束したよね?」

 菖蒲は掴まれた菊の手を逆に引き、近くにあった更衣室の中に入る。窓もなく、日が落ちて薄暗い部屋は、あらゆる境目を隠していた。

「菖蒲、ここは女子の更衣室でしょう。誰もいないとはいえ、倫理的に僕が出入りするのは……」

「そうやってごまかさないで! ちゃんと、あたしの話を聞いてよ」

 菖蒲が涙を滲ませ訴えれば、菊は口をつぐんでしまう。菖蒲はその隙に菊へ抱きつくと、子どもでないと訴えるように唇を重ねた。

「っ、いけません菖蒲! 僕は、あなたの叔父なんですよ」

「知ってるよ、そんなの! でも、あたし叔父さんが好きなの。ずっと好きだったの!」
 
/219ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ