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天使と悪魔は暁で交わる
第2章 どなた、ですか?


IDカードで、救命なのが一目で分かるようになってるんだな、とユニフォームと共に渡されたそのカード見て思っていた。

外来と病棟はほぼ変わらない。
ただ、トップの文字が‘外来’か‘病棟’の違いだけだったけど。

やっぱり、高度救命救急を第一看板として掲げてるんだ。

と、思わざるを得ない。


紅色の文字で記されたemergencyの小さな文字が枠に敷かれていた。

枠線が、文字の羅列。
ビックリだ。

確か、救命の倉庫はIDを翳さないと開かない仕組みになってんだっけ。
それを思い出して。

ちょっと寄り道してみる事にした。


ロッカーに向かう足をクルリと反転させる。
元々1階にある上、他の科とは別棟にあるここは
ほぼ独立した機関だ。

またまだ綺麗な建物。
ドクターヘリ用のヘリポートを確保するために建て直されたと聞く。

ま、私にはドクターヘリは全く無関係だけど
受け入れ、待機ナースの一員だし。

階段を下りて地下へと向かう私を
ちょっとだけ、引きとどめたモノがあった。
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