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天使と悪魔は暁で交わる
第2章 どなた、ですか?

「せんせ、これ」

吸引を取り出しながら再度進めたガーゼ。

「え、今いりません」

いらねぇモノは渡さねんだよ、こっちは!

と、思ってはいても
絶対に口にはしないけど。

あくまでも変調なく、続ける。

「いや、いいから取ってください」
「え、でも」


見えてないのか
分からないのか
それとも
おおマケにマケて、気付いてないのか
どっちだ馬鹿野郎。


「前田先生、胆嚢取っちゃうよ」

獣男の一言で今気付きました、的な「ああ!」と
いう声を張りあげる。

「胆汁漏れてる!!」


遅い!
まぁ、警備員だって呼ぶのに相当時間かかったんだから
胆汁漏洩してんの気付くのなんて、3時間くらいかかるかも。


マスクの下でまた薄く唇を靡かせた時。

「ねぇ」



獣男の声。


「ねぇ」


前田が返事をしないけど?
なにやってんの?

あぁ、手間取ってんのか。

「ねぇ、……赤坂さん」

は?

顔を上げた私は自分の手袋の上に被せた滅菌ナイロンと一緒にガーゼを掴み獣男の額に当てた。

よく、汗拭いてあげるシーンあるじゃない?
あれ。

でも、今ここには私しかナースがいなくて
でも、器械に触る立場としては汗なんか拭いちゃいけない。

バイ菌だらけだからね?

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