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天使と悪魔は暁で交わる
第1章 はじまり
吉宗は、私と気が合うフレンドだ。
何の柵もなく、ただ気の合う時に肌を暖め合う
仲良し。
特別な関係でもなく
付き合うつもりもなく
お互いの予定が空いた時に
性欲を満たす、セックスフレンド。
「んっ」
「我慢できなかったぁ、ルイ、ごめぇん」
まだ、私の中で、最後の最後までを絞りきるように
何度かゆっくりと腰を揺らす。
私はこれが好きだった。
もちろん、パンパン、っとぶつかり合う激しさも嫌いではない。
だけど
こうやって、ゆっくりと
または、動かなくても其処に、ナカに挿いっている、
というだけで気持ちが昂り、子宮も膣内もきゅうきゅうと
喜びのサウンドを奏でる。
「あっ」
ズルン、と抜け落ちた吉宗。
「今度はゆっくりスルかぁら」
右前歯に覗く八重歯をキラリと瞬かせながら
人懐っこい笑顔で笑う吉宗。
私達は、セックスの後にも冷めた雰囲気にならない。
時間ギリギリまでホテルというセックスをする為だけの箱に滞在し、どんな事があっても必ずお互いの棲みかへ帰る事を約束してこの関係を続けていた。
「じゃあね」
「また、明日」
大きな駅の改札で別れて別々の電車に乗り込む。
こうして、私のちょっとだけ非日常は幕を閉じるんだ。