この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼は「安産」だったらしい。
第1章 Maonaサンたら大胆なのね★
「何ですか、それ」
「Maonaを撮ったものだ」
「あぁ、Maonaさん……」
僕も彼をよく知っているし尊敬してる。
同じ事務所所属だけど、向こうはアーティストだ。ギタリストのKyoさんとユニットを組んで、カッコイイ曲をたくさん出している。
「新しいPVですか?」
僕が訊くと、社長は首を振った。
「出産シーンだよ」
「えっ」
そんなものを撮っていたなんて、初めて知った。
彼が僕と同じアークルの者で、人間のKyoさんと愛し合っていたのは知っていたし、出産した話も聞いたけど。
「恥ずかしいからあまり見せるなって言われたんだがね、オマエにはぜひ見てほしいとも言ってたよ。参考になるだろうし」
「はぁ……」
同じ種族で、同事務所所属とはいえ、ずいぶん大胆だなぁ。
僕は出産なんて、フユキ以外には見られたくないけど……。
「彼は根っからのアーティストだからね。この映像も、本当に美しいよ。
ぜひしっかり見て、儀式に臨んでほしい」
社長までそんなに言うのなら、勇気を出してみてみようかな。
成人した後のMaonaさんは、「安産だった」と言ってたし。
もちろん、アークルであることはほとんどの人にはないしょだから、出産も極秘だけど。
ちなみに僕らは、産んだ子は育てずに遺棄するのが常なので、Maonaさんもこれまでと変わりなく過ごしている。
「じゃあ、見たらまた感想を聞かせてくれよ」
そう言い残して、忙しい社長は次の仕事に向かった。
僕はというと、すべきこともあまりないので、さっそく、部屋の鍵をかけ、DVDを見てみることにする。
「Maonaを撮ったものだ」
「あぁ、Maonaさん……」
僕も彼をよく知っているし尊敬してる。
同じ事務所所属だけど、向こうはアーティストだ。ギタリストのKyoさんとユニットを組んで、カッコイイ曲をたくさん出している。
「新しいPVですか?」
僕が訊くと、社長は首を振った。
「出産シーンだよ」
「えっ」
そんなものを撮っていたなんて、初めて知った。
彼が僕と同じアークルの者で、人間のKyoさんと愛し合っていたのは知っていたし、出産した話も聞いたけど。
「恥ずかしいからあまり見せるなって言われたんだがね、オマエにはぜひ見てほしいとも言ってたよ。参考になるだろうし」
「はぁ……」
同じ種族で、同事務所所属とはいえ、ずいぶん大胆だなぁ。
僕は出産なんて、フユキ以外には見られたくないけど……。
「彼は根っからのアーティストだからね。この映像も、本当に美しいよ。
ぜひしっかり見て、儀式に臨んでほしい」
社長までそんなに言うのなら、勇気を出してみてみようかな。
成人した後のMaonaさんは、「安産だった」と言ってたし。
もちろん、アークルであることはほとんどの人にはないしょだから、出産も極秘だけど。
ちなみに僕らは、産んだ子は育てずに遺棄するのが常なので、Maonaさんもこれまでと変わりなく過ごしている。
「じゃあ、見たらまた感想を聞かせてくれよ」
そう言い残して、忙しい社長は次の仕事に向かった。
僕はというと、すべきこともあまりないので、さっそく、部屋の鍵をかけ、DVDを見てみることにする。