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再愛
第6章 再愛
居た堪れない気持ちになって、私は外に逃げた。
美樹を保育園に預けて、仕事に出たり、休日は美樹の習い事などに付き添い、晃司と距離を置いていた。

美樹も段々と大きくなり、1人で出来る事が増えていくと、当然、私と一緒に過ごす時間も減ってゆく。

埋められない時間を埋めようとし、挙句、不倫に走った。

ずっと、不倫をする女を軽蔑してきたはずなのに、私は軽蔑される側になってしまった。

皮肉なもので、持て余した時間も、心の隙間も、不倫をして埋められていった。

心のバランスまでも取れる様になり、独身時代の淡い恋でもしている様な感覚にすらなる。


女に戻っていく‥‥
幸せだと思えた。

晃司や姉の気持ちなんて、知りたくもなかったはずなのに‥‥

背徳感に苛まれ、潔く、姉との事を告白した晃司は、私よりマシな人間なのではないか?などと、己が罪を知り、その罪を犯す事で、取り戻す感情もあった。

ミイラ取りがミイラになる事で救われてしまう程、堕ちていった。




不倫って、何なんだろうね?

知りたくなかった。

こんな無情な恋愛、
知りたくなんかなかった。



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