この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
再愛
第6章 再愛
「情緒のある絵ですよね」
私の隣に、私より少し年上の女性が立ち、話し掛けてきた。

「あっ、はい」

「絵はお好き?」

「えぇ」

「あなたにも描けるわよ。
絵が好きなら、あなた自身の四季が描ける様になる」


宮沢佳奈恵さんとの出会いだった。

すっかり絵手紙に魅せられて、佳奈恵さんとの出会いがきっかけに、私も絵手紙教室に通う様になった。

絵手紙教室の帰り道、佳奈恵さんとお茶をした時、彼女も絵手紙との出会いのきっかけを話してくれた。

佳奈恵さんは、三年前にご主人が趣味の登山に出掛けたまま、雪崩に巻き込まれ、帰らぬ人になり、何もする気にならなかった時、近所の回覧板で回ってきた会報で絵手紙を知り、教室に通う様になった。
ご主人の好きだった山の景色や植物を描く事により、元気を取り戻していったらしい。


「最初、夏海ちゃんを見た時、主人を亡くした頃の自分と同じに見えたの。
寂しそうな後ろ姿で、小さく見えて。
一心君の絵をずっと眺めていて。
つい声を掛けてしまったわ」


「佳奈恵さんには感謝してるんです。
素敵な世界へのお誘い。
離婚してから、ポッカリ心に穴が開いてしまって、何に対しても無気力だったけど、やっと没頭出来る趣味が出来ました」

「そう、良かったわ。
これも何かの縁かもね」

佳奈恵さんは笑う。
私も笑う。


「すいません。
少し遅くなりました。
仕事の電話が入ってきて‥ 」

「あら、大丈夫なの?」

「はい、打ち合わせは明日にして貰いました」



一心さんが少し遅れてやって来て、私の隣に座り、コーヒーを注文した。
/169ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ