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再愛
第6章 再愛
楽しい一日を過ごして、現実に戻るのは…
とても寂しく、悲しい気持ちにもなった。

夢の時間はあっという間に過ぎる。

「夏海、残りの時間は夜景でも見ようか?
まぁ、たかが知れた夜景だけど」


ロマンティックだね。
デートの終わり間近の夜景なんて。

私達は手を繋ぎ、エレベーターに乗った。

時間がなかったからね。

夜景って言っても、デパートの屋上からの夜景。

それでもね、二人で見る事に、やっぱり意味があった。

日も沈み、辺りは暗くなりだしていた。
さっきまでの暑さはどっかに行ってしまっていた。

秋の風が吹く。

夏の暑苦しさから解放された、心地良い季節が始まるのね。

なのに、秋風は心を寂しくさせる季節。

物思いに耽るには、丁度いい。


閑散としたミニ遊園地があった。
もう、子供の姿や元気な声なんてないわ。
良い子はお家に帰る時間だもん。

訳ありの大人二人は、そんな子供達の居なくなった遊園地のベンチに座り、一日の終わりを名残惜しんだ。
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