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再愛
第6章 再愛
肩と肩が触れ合う距離。
あなたは、日が沈み、灯りがともり始めたビルの谷間を指差し、「あっちの方角に俺の働く会社があるんだ」
遠い、東の空。
高いビルが建ち並ぶ。
「そこに、哲朗さんが居るのね」
「あぁ」
「この場所素敵ね」
「そうか?」
「うん」
あなたは上着を脱いで、私の足元に掛ける。
「夏海の脚、誰にも見せたくない。
男は変なとこで嫉妬するんだ」
そんな事言うのよ。
冷え切った心は、上着一枚で温まるのよ。
女として、大事にされているって思うだけで…
ずっと、何年も掛けて凍りついた心でさえ、溶かしてゆくのよ。
あなたと重ねた唇は、私に魔法をかける。
ずっと忘れていた女に戻された。
あぁ…時間が止まってしまえばいい。
私はあなたに言ったの。
『この場所をずっと忘れない』
あなたは、日が沈み、灯りがともり始めたビルの谷間を指差し、「あっちの方角に俺の働く会社があるんだ」
遠い、東の空。
高いビルが建ち並ぶ。
「そこに、哲朗さんが居るのね」
「あぁ」
「この場所素敵ね」
「そうか?」
「うん」
あなたは上着を脱いで、私の足元に掛ける。
「夏海の脚、誰にも見せたくない。
男は変なとこで嫉妬するんだ」
そんな事言うのよ。
冷え切った心は、上着一枚で温まるのよ。
女として、大事にされているって思うだけで…
ずっと、何年も掛けて凍りついた心でさえ、溶かしてゆくのよ。
あなたと重ねた唇は、私に魔法をかける。
ずっと忘れていた女に戻された。
あぁ…時間が止まってしまえばいい。
私はあなたに言ったの。
『この場所をずっと忘れない』