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アホはお前じゃ 
第3章  
 大基のモノの先端から白濁色の液体が迸って私の口内に命中しました。
 舌の上にのった大基の精液は生ぬるくて、けして美味しいと言えるような味ではありません。
 けれども飲み干すことが出来る、というより飲み干すしかないのは、単純に口から溢せば床や洋服が汚れ、結果的に私が一番不利益を被るからです。

 だから私は大基の精液を飲み干しました。
 最後は無理矢理モノを握らされ、搾り出すようにして、一滴たりとも溢さないように、めんどうな掃除をせずに済むよう、ある意味必死に。
 
 大基は肩で息をしていました。
 私が、私の子宮から流れ出ている悪露のせいで汚れた大基の鉄の味のするモノを舐めて綺麗にしているあいだも、視線はモニターに釘付けでした。
 モニターの中では綾香ちゃんが顔に精液を浴びていました。


 モノが綺麗になると大基はズボンごとボクサーパンツを引き上げ、そして言いました。


「これ撮影しとるオッサンな、そこの、斜め向かいの花屋の息子やねんで。ほんでこれ、この顔にぶっかけられてる女。コイツ、勤めとる学校の生徒みたいやな。ほんま日本の学校は信用ならんなぁ、けしからん話やで」


 私はその言葉を聞いたとき、息を飲みました。
 薄々気付いていたものの、その発言によりハッキリと、大基が釘付けになっていた動画の撮影者及び被写体がプロでない、と理解出来たからです。


「もっとけしからんのは預かったパソコンの中をこんなして勝手に覗く修理屋のほうかもしらんけどなぁ?へへへ・・・」



 綾香ちゃんもご存知の通り、大基は好奇心旺盛な人間です。



 昼と夜バイト掛け持ちしながら専門学校に通い、平均睡眠時間3時間という中猛勉強に明け暮れ、やっとの思いで取得した柔道整復師の資格。

 そしてその資格を生かして励んでいた整骨院での仕事を、

「人の頭の中を覗ける」

 という快感と引き換えにあっさり捨て、高校時代の先輩が営んでいたパソコン修理の仕事を引き継ぐかたちで転職するくらいなので、彼の好奇心は並大抵のものではないと思います。



 つまるところ、大基が綾香ちゃんの元カレである杵淵先生のパソコンを覗き見したのは、杵淵先生には気の毒ですけれど、当然のことでした。



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