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brass button
第5章 日常 -理香side-
的確に置いて欲しい場所に黒板や箱尺を置いてくれる祐樹との作業は、一人でやるよりもスムーズに進んでいく。
写真を撮りながら祐樹を盗み見る。
私なら脚立が必要な場所も、祐樹は手を伸ばせば届くんだ。
昨日とは違う仕事の顔。
スーツの上着は着ていないが、ネクタイは緩みなくきちんと締められていて。
捲った袖から見える腕は、少し日焼けしている。
改めて見て、祐樹はかっこいいと思う。
仕事中なのに、祐樹のことばかり考えてしまう。