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第5章 日常 -理香side-
撮り忘れが無いように、図面を確認しながら、写真を撮っていると、玄関になる部分から聞こえる声が増えた。

挨拶は後でもいいかな?
少し離れた場所にいるので、話の内容までは聞こえない。

“ コンコン ”
床に座り込んで黒板を書いていると、壁をノックする音が聞こえる。

「お疲れ様で──?」

振り返ると祐樹が立っていた。

「お疲れ」

「なんで、ここに?!」

「ここの施工はうちがしてるから。
山本さんに材料を運ぶの手伝わされてさ。
今、山本さんは打ち合わせしてて暇だから、写真撮るの手伝ってやるよ」

祐樹は、広げてあった図面に目を通す。
私が黒板を書き終わると、それと箱尺を手にして壁際に立つ。

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