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第11章 サプライズ -理香side-
「俺が一番欲しいのは、理香」
唇を離した祐樹が、私の耳元でそう囁く。
低く響くその声と吐息に、私の鼓動は速くなる。

そんなのずるいよ。
もう心も身体も祐樹でいっぱいなのに。

「もうすでに、祐樹のもの…なのに?」

「そうなの?」

「そうだよ?」
祐樹にぎゅっと抱きつく。

久しぶりの祐樹の体温。
祐樹の匂いがする。

ここ2週間、仕事でしか祐樹に会えなかった。
目の前にいるのに触れられなくて、寂しかった。

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