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第19章 弟 -理香 side-

ニコニコと楽しそうにお箸でお肉を摘み、私に向かってそれを差し出す。

「よっしゃん、自分で食べれるから！」

「えー。あーんしてよ」

「芳樹、いい加減にしろよ？」
祐樹はそう言うと、よっしゃんのお箸を持つ手を引き寄せ、お肉を食べた。

「兄貴、キモい」

「おまえが悪いんだろ？」

「俺は理香に食べさせたかったのに」


この兄弟は大人になっても変わらないな。

しっかり者で頼りになるお兄ちゃん。
素直で甘えるのが上手な弟。

同じ兄弟なのに、タイプは全然違って。
なのに、根本的なとこは同じなんだよね。