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第22章 狼 -祐樹side-
沈黙を破ったのは社長だった。
「…大丈夫なわけないよな」

「水野は別室に閉じ込めてある。
おまえを犯罪者にする訳にはいかないからな」
俺がどうするかわかっていたのだろう。


それから、会社側から今後のことについての話を聞いた。

このまま水野を警察に突き出しても、強姦未遂なので大した罪にならず、理香が好奇の目に晒されるだけだということ。
そうなれば理香は仕事も出来なくなるだろうと。

なので、公にせず、物理的に接触出来ないようにする…水野をアジアの未開の地で共同で請け負っているインフラ整備の現場に飛ばすのはどうかと提案された。

もちろん、その際には、今回のことは他言しない、理香に接触しない等の約束をさせるとのことだった。

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