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第23章 非日常 -理香side-
掌でマグカップを包み、フーフーと息を吹きかけ、少し冷ましてから口に含む。
口の中に、甘いココアが広がる。
一口、また一口。
一口ずつゆっくり飲む。
長い時間をかけて、マグカップに入ったココアを飲み干す。
「飲めた?そしたら、少し休みましょう」
促されるままにベッドに横になり、目を閉じる。
「ちょっと冷たいけど、我慢してね」
冷たいタオルを目元から頬を覆うように置かれた。
タオルからはラベンダーの香りがする。
「ゆっくり休んでね」
カーテンを閉める音がして、産業医の先生の足音が遠ざかっていく。
何も考えたくない。
心が苦しくて。
私は考えることを放棄し、そのまま眠りに落ちた。
口の中に、甘いココアが広がる。
一口、また一口。
一口ずつゆっくり飲む。
長い時間をかけて、マグカップに入ったココアを飲み干す。
「飲めた?そしたら、少し休みましょう」
促されるままにベッドに横になり、目を閉じる。
「ちょっと冷たいけど、我慢してね」
冷たいタオルを目元から頬を覆うように置かれた。
タオルからはラベンダーの香りがする。
「ゆっくり休んでね」
カーテンを閉める音がして、産業医の先生の足音が遠ざかっていく。
何も考えたくない。
心が苦しくて。
私は考えることを放棄し、そのまま眠りに落ちた。