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第24章 殻 -祐樹side-
ゆったりとした時間の流れる店内。
運ばれてきた料理は、どれも美味しかった。

「お腹いっぱーい」
お腹をさすりながら、理香は幸せそうな笑みを浮かべた。

俺はその頬に手を伸ばす。
傷が残らなくて良かった。

伝わってくる体温が愛おしくて。

抱き締めたい。
キスがしたい。

こっちにいる間は、誰にも邪魔されずに理香を独り占め出来る。
焦る必要なんてないのに。

数時間前に身体を重ねたばかりなのに、もう理香が欲しくて堪らない。

「祐樹?」
真っ直ぐに俺を見つめる理香。
その瞳が揺らぎ、視線を逸らされる。

ほんのり頬を染め、伏し目がちに呟く。
「…そんなに見られたら、恥ずかしい」

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