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第24章 殻 -祐樹side-

「俺は仕事より理香が大事なの。
何度も言ってるだろ？いい加減にわかれよ」

「…っく。…っく。…ゆ、うきっ…くっ」
理香の瞳から大粒の涙が溢れる。
理香は子供の頃みたいに、声を上げて泣いた。

子供の頃は、もっとシンプルだったのにな。


我慢しなくていいんだよ？
泣きたい時は泣けばいい。
しんどい時は ‘ しんどい ’ って言えばいい。

嘘の笑顔を見せられるぐらいなら、声をあげて泣いてくれるほうがいい。


俺だって思うことはたくさんあるけど、1番苦しんでいるのは理香だ。