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第25章 体温 -理香side-
「ううん、大丈夫。
ちょっと図面のこと、考えてただけ」
慌てて笑顔を向けるが、納得してない表情の祐樹。

その瞳で見つめられると、心の中の全てを見透かされてしまいそうで。

信号が青に変わり、祐樹の視線が前に向く。
その視線から逃れられたことに、私はそっと安堵のため息を吐いた。


半沢さんのことを考えてたなんて言えない。
やましい気持ちはないけど、祐樹にしてみれば面白くないはず。
逆の立場なら…私が隣にいるのに祐樹が他の女の子のことを考えてたら絶対に嫌だし。

ごめんなさい。
心の中で祐樹に謝りながら、その横顔を盗み見る。

私はずっと祐樹の隣にいたい。

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