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第26章 才能 -祐樹side-
確かにどんな家になるのか楽しみな気持ちはわかる。
俺だってそうだから。

そんな話をしていると、理香が濡れた髪をタオルで拭きながら、部屋に戻ってきた。

「理香にそう伝えとくよ。
また、詳細が決まったら連絡するわ」

電話を切ると、理香が首を傾げて俺を見る。

「原田が、マンションの仕様書一式、月末までに欲しいって」

「あー!忘れてた!」
理香が仕事用のカバンをゴソゴソと探し始める。

「まだ時間あるし、焦らなくても間に合うだろ。
それより髪、乾かさないと風邪ひく」

ドライヤーを取りに洗面所に向かう。
女の子なのに、こういうとこ無頓着なんだよな。

ドライヤーを手を伸ばしかけたところで、理香がファイルを持って駆け寄ってきた。

「髪は自分で乾かすから、これ、見て!」
勢いよく差し出されたファイルを受け取り、開いて中身を確認する。

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