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第30章 意志 -祐樹side-
「僕の仕事に関しては残業でも持ち帰りでもしてどうにかします。
理香が建築士として働くことを望んでいる限り、それを優先させてあげた───」
俺の言葉を遮るように、芦田社長が静かに言葉を続ける。
「私は南山の仕事を内勤業務だけにしようと考えている。
図面や申請書類の作成を中心に…もともと女の子なのに働かせ過ぎていたからね」
芦田社長の提案は理香のことを考えてのことだ。
もちろん俺のことをも考えてくれていて。
図面が申請書類の作成だって建築士でなければ出来ない仕事だ。
それまでじっと俺と芦田社長の話を聞いていた半沢さんが口を開いた。
「社長、南山を内勤にしたら ‘ 建築士 ’ じゃなくなります。…たぶんそれは南山にとって手足を捥がれるようなもんですよ」
理香が建築士として働くことを望んでいる限り、それを優先させてあげた───」
俺の言葉を遮るように、芦田社長が静かに言葉を続ける。
「私は南山の仕事を内勤業務だけにしようと考えている。
図面や申請書類の作成を中心に…もともと女の子なのに働かせ過ぎていたからね」
芦田社長の提案は理香のことを考えてのことだ。
もちろん俺のことをも考えてくれていて。
図面が申請書類の作成だって建築士でなければ出来ない仕事だ。
それまでじっと俺と芦田社長の話を聞いていた半沢さんが口を開いた。
「社長、南山を内勤にしたら ‘ 建築士 ’ じゃなくなります。…たぶんそれは南山にとって手足を捥がれるようなもんですよ」