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第30章 意志 -祐樹side-
この人も理香の本質的なことをわかっている。
ずっと一緒に仕事をしてきたなら当たり前か…。

理香のことをわかってくれている人がいるのは嬉しいけど、それが半沢さんとなると素直に喜べない。
半沢さんに対して嫉妬している場合じゃないんだけどな。


「たぶん南山のことを誰よりも閉じ込めておきたいのは北宮くんですよ。
その北宮くんが覚悟決めてるんだから、俺たちも見守りませんか?」

「手足を捥いでも危険な目に遭わせたくないっていうのが親心なんだがな。
俺も年をとったのかなぁ…ついつい守りに入ってしまう」

一人称が ‘ 私 ’ から ‘ 俺 ’ に変わった。
これが社長という立場じゃなくて、1人の男としての本音なんだろう。

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