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私の可愛い変態ペット
第2章 下僕転校生
「お姉様っ…」
殺陣を演じる二人の傍らにもう一人の女子部員。
こちらはおそらく囚われのなんとかと言うやつだ。
パントマイムの様にある一定の所から前に出ないのを見ると、檻に入れられている設定なのだろう。
自己主張の強い『I LOVE SWEETS』とプリントされた鮮やかなオレンジ色のTシャツを着ている。
この即興劇の設定が読めてきた。
ベタなシーンだ。
王子が姫を助けてハッピーエンド。
愛し合う二人は幸せになりました。
と言いたい所だが、何故か設定は妹を助けに来た姉らしい。
まぁ、それもありか…。
スイーツTシャツの彼女が泣きそうな顔で鉄格子に取り縋ると、白薔薇が苦しそうに呟いた。
「くっ……地獄には貴方の方がお似合いよ…」
やぁっ…
剣を使うかと思いきや白薔薇は骸骨の足もとを払って体勢を崩し、形勢逆転。
今度は白薔薇が骸骨に馬乗りになった。
「終わりね…」
白薔薇が骸骨の胸上に剣をかざす。
「あの~、ちょっとよろしいでしょうか…?」
その時、なぜか腰低く白川が彼らに声を掛けた。
…えっ。
クライマックスの良い所で、何やってんだ馬鹿っ!!
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