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私の可愛い変態ペット
第2章 下僕転校生
「あ…、あのっ…えっと…」
奥でおずおずしているのはスイーツだ。
八頭くんのTシャツの端を握りしめたまま八頭くんの後ろでもじもじしている。
「コイツは俺の幼馴染で同じ二年の日向奏恵(ひゅうがかなえ)。役に入ってない時は口下手だからいつもこんな感じなぁ~」
スイーツの事は八頭くんが紹介してくれた。
腰まで伸びた黒髪の和性美人といった風で、まるで日本人形の様な少女だ。
血色の良い赤い唇が艶々しく目を引く。
どうやら誰かに無理に着せられたとしか思えない『I LOVE SWEETS』のTシャツが全く似合わずに浮いている。
演技中は全く気にしていなかったけれど、なんだか美男美女揃い。
「丁度勧誘したいと思っていたところだったのよ。白川透、ぜひ我が『至上演劇部』に!!」
千草先輩が台詞を言うみたいに言った。
『至上演劇部』?
うちの演劇部ってそんな変な名前だっけ?
「今は…人数こそ四人しかいないけれど、うちの部は『演劇部』には負けないわ。貴方が入部してくれるなら、うちも部として正式に申請できるようになるのよ」
千草先輩が必死に白川を勧誘している。
私はそれを遠目で見ていた。
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