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私の可愛い変態ペット
第2章 下僕転校生
そう言えば聞いた事があった。
演劇部の中でもめごとがあって、それによって何人かの生徒が退部したらしいと。
なんでも顧問の先生と意見の違った三年の生徒が異議を唱え、何人か賛同者を引き連れての退部…という事だったと思う。
もしもそのメンバーが今ここにいるメンバーだとしたら…。
たった四人しか部室にいないのにも説明がつく。
確かに美男美女でそれぞれが違った方向で魅力的に見えるけれど、同時に灰汁の強そうなメンバーでもある。
「…インプロすごく楽しかったですよ」
白川が答えた。
その笑顔はどこから絞り出しているのか?ってくらいのさわやか笑顔。
憎たらしい。
「でも、入部は一度正規の演劇部を見学してからで良いですか?」
「もちろんよ。無理矢理に引き込むつもりはないわ。私たちはこの部が一番だと思っているから独立したの。だから『至上演劇部』。入部してもらうなら、この部が一番だと思ってもらわなきゃね」
千草先輩がひらひらと手を振った。
「ありがとうございます」
そのまま先輩に礼をして白川がこちらに歩いて来る。
そして私の元で「面白い人たちみたいですね」と囁いた。
確かに、へんてこな人たちだと思う。
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