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私の可愛い変態ペット
第2章 下僕転校生
「自由な芸術の鑑賞さえ罰するおつもりですか?」
怒られていたはずなのに、いつの間にか明日香先生への責めに転換されていた。
オロオロする明日香先生を前にして、にこやかな千草先輩が腹黒い悪魔のようだ。
表面の感情の下に反発心が透けて見える。
「私たちはもう演劇部を辞めたんですよ?」
「……っ!?」
明日香先生が目を剥いた。
前任の森先生が退職して後、演劇部は明日香先生が顧問となっていた。
「新たに設立しようとしているこの部にもう関わらないで頂けますか?」
「で…でも、一先生として生徒たちに不純な行為を許すことは…」
千草先輩があんまり自身たっぷりに話すので、弱い明日香先生が可哀想になってきた。
なんだか千草先輩が生かさず殺さず手の中でエサを弄ぶライオンの様に見える。
「どこが不純なんですか?」
「…っ、ぜっ…全部よ!!」
「全部なんて曖昧な括りでまとめないで頂けますか?わからないので」
明日香先生の大きな目にキラリと光る涙が浮かんでいる。
おいおい…。
この修羅場に偶然居合わせてしまった私たちは一体どうしたら良いのか?
いたたまれない。
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