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私の可愛い変態ペット
第4章 抗争演劇部
「…私、行って来ます」
ボサボサの寝起き頭を手ぐしで軽く直して私は立ち上がった。
くそっ、こんな所まで何なんだアイツは。
静枝さんが「あらあら、頑張って」と言いながら肩をポンと押してくれた。
そうじゃないと否定したいけれど、今はまず白川を追い返すのが先だ。
下宿所の外でずっと待っていられると困る。
他の生徒がきっと不審に思うだろうし、何より私が不快だ。
私は急いで駆け出した。
転がるようにして階段を駆け下りる。
階段を下りてすぐの玄関の向こう側に人影が見えた。
どうしてくれよう…。
人影目掛けて駆け寄ったが、寸前ではたと気が付いた。
あれは……。
白川じゃない。
フードを被っているので髪型は分からないが、豹柄紫のド派手なパーカーなんてきっとアイツは着ないだろう。
それに、身長が少し白川よりも小さく感じる。
白川じゃないとしたら?
思い当たる節はない。
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