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私の可愛い変態ペット
第4章 抗争演劇部
大人しくこじんまりと収まった二人を見て後悔する。
もっとも白川に至ってはこれから何が起こるかとキラキラした瞳で見て来るくらいなので問題無いのだが…。
いや、ある意味一番問題だけれども。
八頭くんのいる前で本性出してしまった。
「めっちゃ怖ぇじゃん…」
八頭くんが白川に言う。
こっそり耳打ちしたつもりだろうけれど、まる聞こえだ。
ついさっき後悔したばかりだと言うのに、私の目は反射的にキッと二人を睨む。
見なかったとばかりに強張った顔でゆっくりと目線を反らす八頭くんと、期待に満ちた笑顔で見つめ返してくる白川があまりに対照的でおかしくなった。
「いい?私は約束は守ります。ちゃんと日向さんの家にも向かうから大人しく外で待ってなさい」
窓を指さす。
「お…おう」
おずおずと答えて八頭くんが頷いた。
「そうですよ、柚子葉様は誠実な方なんですから約束は守ってくださいます。大人しく外で待っていなさい」
しっしっと追い出す様に白川が八頭くんを追い立てた。
「いや、あんたもだよ白川…、大人しく外で待っていなさい」
「えっ…そんなぁ…、続きは?」
今度は私がしっしっと手をやる番だ。
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