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私の可愛い変態ペット
第4章 抗争演劇部
「バカだぁ」とせせら笑う八頭くんと項垂れた白川が窓から外へ出ていく。
本当に対照的な反応の二人だ。
後を追って見てみると、八頭くんは窓の横の雨どいに手をやって反動ですぐ下の渡り廊下の屋根に降りた。
軽い身のこなしでそこから下に華麗に身体の捻りまで加えてジャンプする。
ココは二階だぞ。
雑技団か!!
これが毎日日向さんの家に忍び込んだ事によって習得した技術だとすれば、どんな執念だ八頭。
そして、どんな要塞なんだ日向家。
行く前にさっそく恐ろしいわ。
一方、白川はというと…。
「じゃぁ、下でまってますね」なんて言いながら、梯子で下に降りていく。
いやいや、どっから持って来たその梯子っ!!
いつの間にか私の部屋の窓横に梯子が架けられていた。
良く見るとソレは管理人である信弘さんが庭木の剪定に使ってる脚立を伸ばしたものだった。
きっと「落ちてました」とか言って勝手に持って来たに違いない。
忍び込むどころか、堂々と梯子架けて登って来る度胸もどうなんだ?
常識が通じないはずだよ…。
静かに窓を閉めながら、私は深いため息をついた。
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