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金木犀
第2章 出会い
弾かれたように走り出すと、
男の人達も追いかけてきてて…
やだ、怖いっ!
足をもつれさせながら、懸命に走った。
そして廃工場の狭い道を抜けて、砂利道を走る途中…
「きゃあっ!?」
足をとられて、思いきり転けてしまった。
当然追いつかれ、男の人達があたしに群がる。
「何で逃げんのー?別に俺達何もしねぇよ?」
「君高校生だよねー?
こんな時間にうろうろしてていいのかな〜」
「お、結構可愛いじゃん!
俺らから逃げた罰としてヤッちゃお〜」
「っあ、嫌ぁあっ!」
腕を羽交い締めにされて抱き抱えられ、
ばたばたと抵抗するけど敵わない。
「やめて離してっ!離っ…、っんん!」
「うっせぇな黙れよ、人来るだろうが」
「んー!」
「おい、どこにする。さっさとシちまおうぜ」
「そこの公園は?こんな時間だし誰もいないだろ」
「あぁ、いいな」
「ん、んんっ!んーんー!」
「…あーもう黙ってろって」
「…っふんん!」
手を離されたかと思うと
口内に布のようなものを入れられ、
声が出せなくなる。
そして少しの間、男の人達の歩く振動に揺られ、
下ろされたのはどこかの草むら。