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金木犀
第2章 出会い
嘘でしょ…!?やだ!
「んんーっ!」
やめて!
心の中では、叫べるのに。
塞がれた口から零れるのはくぐもった吐息のみ…
そんなあたしを嘲笑うかのように、
あたしの体を手が這い、制服を乱してくる男の人達。
…あぁ、もう。
あたしは、犯されちゃうんだ。
好きでもない人達に、初めてを…
あたしの体を気遣う気は全くないらしく、
あたしの体を抵抗出来ないように固定し、
下着を脱がされ足を広げさせられた。
カチャカチャと目の前の男がベルトを弄ってて、
あぁ、犯される…そう思って目をぎゅっと閉じた時。
「おい!」
向こうで、男の人の叫ぶ声がした。
そして、
「お巡りさん、こっちです」
という声も聞こえ、「お巡り」の声に反応したらしい
あたしに群がる男の人達は、
慌てたようにあたしを置いて逃げて行った。
「…、」
呆然と男の人達が逃げて行く方を見つめ、
その呆気なさに驚く。
お巡りさん、って…
きょろきょろと辺りを見渡しても、
あたし以外に誰もいる気配しなくて、静かで。
若い男の人の声だと思ったんだけど…
「あのっ…」
思いきって、まだ近くにいるかもしれない、
正体の分からない"彼"に向かって声をかける。
「ありがとうございます。助かりました」