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金木犀
第2章 出会い
「ヤバい俺、結衣しか思い出せない」
そう言うと腹を抱えて笑ってる松田。
そんな笑うなよ…
「えっ?でも…じゃあ何であたしの事知ってるの?」
漸く笑いが治まった松田が俺に聞いてくる。
「そりゃあ…、可愛い子だからチェックするでしょ。
健全な高校生なんでね」
ぽかんとしてる松田。
そんな顔も中々可愛い。
「やだも〜椎名くん、お世辞はいいよ。
結衣だけチェックしてあげて」
「…や、マジなんだけど」
1位が結衣、2位が松田、…3位は忘れたけど。
めっちゃ有名だから、男子の間で。
…まあ、結衣は既に人のもんなんだけど。
「松田は彼氏いねぇの?」
「えー?いないよ〜」
へえ。
「好きな人いたけど、告白しないまま玉砕しちゃって。
傷心中ですよ〜」
「…奇遇だな、俺も」
「ああ、忍くんとラブラブだもんね結衣…」
「…うん」
俺にだけ向けてくれた笑顔は今はもう、
その彼氏にだけ向けられてるんだろう。
はぁ…と2人でため息を吐く。
…にしても、松田を振る男ってどんな男だよ。
松田、こんなに可愛いのに。
俺、松田が彼女ならマジでヤリまくるかも。