この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
金木犀
第3章 セックスフレンド
先輩ですら、
「元から可愛かったけど凄く可愛くなったね」
なんて言ってくれる。
勿論、嬉しい。
嬉しい…けど。
先輩はやっぱり、
あたしの事好きになってはくれないんだな。
先輩の胸元に、
ペアネックレスらしき物が見えてるから。
「莉奈」さんとのなんだろうなぁ…
モヤモヤした時は、叫ぶよりも、歌うよりも、
泣くよりも、食べるよりも。
「はぁあ!あっあっあぁ…っ!
イ…っく、ぅ…!…っあ、あぁ…っ!」
セックスで発散するのが一番だ。
騎乗位で下から激しく突き上げられ、
イキすぎて体が麻痺しそう…
椎名くんのセックスはあたしを虜にして、
新学期が始まっても相変わらず毎日のように
会って色んな体位でセックスしていた。
そして、一緒にいる内に芽生えてきた
あたしの中での椎名くんへの思い。
…違う。
あたしと椎名くんは、セフレ。
セックスフレンドだから。
そんな事、思っちゃいけないから。
小さく芽生えて、どんどん大きくなってきた感情を
気付かれないように、消えてなくなるように
必死で抑え込んでいた。
「好き」になんて…なっちゃいけないから。
もどかしい思い。
自分の思いに気づき始めた、寒い冬の、ある日の事…