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金木犀
第2章 出会い
結局パスタとクレープを食べて帰路についた俺達。
結衣を家まで送った後、俺は家から少し離れた
公園まで歩いてブランコに座った。
はぁ、とため息をついて空を見上げる。
少し曇った空に星は殆ど見当たらない。
キィ、と擦れた音が鳴り、
錆びたにおいが鼻を擽った。
「…はぁ。結衣…」
…情けねー。
女1人の事でこんな悩むなんて。
いっその事また彼女作るか?結衣の代わりの。
中学の時は、結衣の代わりの彼女はたくさんいた。
彼女つっても…ただ抱くのに会うだけの、
性欲処理の為だけの女。
それでもいいって言う女しか関わらなかったから
離れるのもあっさりしていた。
何かさ…気持ち悪くなってきたんだよな、
好きでもない女にキスすんの。
抱いてる内に調子乗ったり勝手に勘違いしてきたり
彼女ヅラしてきたりした女いたし。
めんどくせぇ…
何かさ、いねぇの?
利害が一致してるセフレ、みたいな。
そいつは俺の事絶対好きにならなくて、
俺もそいつの事絶対好きにならないような女。
そんな女都合よく現れねぇよなぁ…
俺は暫くブランコに座ったまま空を見上げていた。
すると…