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はじめてをきみに
第1章 きみの名前を呼ぶ

正直に言うなら、俺は先輩としたい。
もしも許してくれるなら、めちゃくちゃ大切に抱くし、ぜったい気持ちよくする。
でも、もし先輩が嫌だって言うなら、俺は我慢しようと思う。
先輩は、男と付き合うのは俺が初めてって言ってたから、おそらくセックスもしたことないはず。というかしたことあったらショックで死ぬ。
女の子の初めては痛いって言うし。だとすると怖いんだろうし。嫌がられても不思議ではない。
先輩が嫌がることはしたくない。先輩が嫌がることをして、嫌われたくない。
我慢、我慢……
「できるかなああ……」
「なにしてるの?」
「うおわ!」
タオルに顔を埋めていたから気づかなかった。先輩が風呂から上がって、居間に戻ってきた。
上気した白い柔肌、濡れて首筋にはりついた髪、火照った体からただよう爽やかな石鹸の匂い。
……ああああ、くそ。
エロい。

