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はじめてをきみに
第1章 きみの名前を呼ぶ

先輩にじゅうぶんに煽られて、これ以上ないほどそり立ったそれを、入り口にあてがう。
「じゃあ、いれますね」
「うん」
「ゆっくりするから、痛かったら我慢せずに言ってください」
「うん」
自分で言っておきながら、ゆっくりなんてできるのか俺、と不安しかなかった。
でもやっぱり、先輩にはできるだけ気持ちよくなってほしいから。
なけなしの理性を総動員して、ゆっくり、ゆっくり、分け入る。
「…………っ」
頭の部分だけいれて、一度動きをとめた。はあ、と大きく息を吐く。
――なんだこれ。これだけでもう、気持ちいい。
「は……っ、痛くないですか、先輩」
「ん……ちょっとだけ……でもまだだいじょうぶ……」
「じゃあ、もうちょっと進みますね」
ゆっくりできるかな、なんて不安は不要だった。
できるもなにも、俺は俺で、ゆっくりしないと一瞬で出てしまいそうだった。
押し進めるたび背筋を駆け上がっていく快感に耐えながら、少しずつ腰を押し出す。

