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はじめてをきみに
第2章 据え膳が前のめり

「……んっ」


気づけばそこに、手を伸ばしていた。


下着の上から割れ目をそっとなぞると、もどかしい快感が背筋を駆け上がる。


あたしはふと立ち上がってクローゼットに向かった。


ふらふらになりながら、手探りである物を引っ張り出す。


「あった……」


それは、一人暮らしをしていたとき興味本位で買ったローターだった。


箱から取り出して電源を入れると、ヴヴヴヴと元気な振動音を発する。


その音を聞いただけで、使ったときの感覚を思い出してゾクゾクした。


あたしは性急にその場に座り込み、だらしなく脚を開くと、すでにてらてらと濡れ始めているそこに、ローターをあてがう。



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