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第2章 据え膳が前のめり

「ん、は……」


はじめから、深く、深く繋げた。隙間なく繋がった唇の奥で、縦横無尽に舌を躍らせる。歯列をなぞり、上顎を優しく撫で、戸惑う彼の舌を追いかける。


「ふ、んっ、んん……」


唇をはなしたり重ねたりしながら、舌を突きだしてぬるぬる絡めたり、彼のそれをフェラするみたいに吸ったりしたら、遼平が鼻から抜けるような声を漏らした。


繋がった唇からは、くちゅ、くちゅ、と、粘膜を擦りあわせる淫靡な水音が漏れ出ている。


それらにいっぺんに耳を犯され、からだの奥がうずいた。


――もっと、もっと。


「……んあっ、亜衣……」


あたしは、遼平の着ているシャツをめくり上げ、お腹のあたりをさわさわと撫でた。


高校までずっとサッカーをしていただけあって、きれいに引き締まった筋肉の感触。


指先でゆったり触れると、驚いた彼の硬い腹筋がびくりと震え、繋がっていた唇が銀糸を引いてはなれる。