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はじめてをきみに
第2章 据え膳が前のめり

「下半身丸出しにしといて、今さら?」

「だって! なんか恥ずかしいじゃん、ぜ、全裸って」

「女子か……」

「と、とにかく、ぜんぶ脱げたら言って。心の準備ができたら振り向くから」


やれやれ、とため息をつきながら、あたしも起き上がって、部屋着のシャツを脱いだ。


ブラを外しながら、遼平にホックの扱い方を教えてみたいな、と思ったけれど、それは追々。


かわいい下着、みのりにあげちゃったから。また新たに買って、それを着けたときにしよう。


「脱げたよ」


着ていたものをぜんぶ取り払って、声をかける。遼平の裸の背中がぴくりと揺れる。


「分かった。ちょっと待って」

「早く」

「分かってるって」


スーハースーハーと深呼吸を繰り返す音が、広い背中の向こうから聞こえる。


……ほんと、シャイだなあ。



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