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はじめてをきみに
第2章 据え膳が前のめり

まだテクニックも何も知らない、ただ本能にゆだねられたその激しい動き。


かたい肉棒に、内壁のあちこちや、奥のほうをめちゃくちゃに突かれ、それに合わせてリズミカルに漏れ出るあられもない嬌声を、あたしは我慢できない。


「はっ、あ、きもち、いい?」

「あんっ、あ、あっ、あっ、きもち、いい……!」

「よかった、は……っ、おれも、きもちい、い……」


遼平の声が甘くとろける。すぐそこまできた絶頂を目指して、ピストンが強く、速くなる。


抜き差しされるたび、あふれ出たあたしの愛液がぐちょぐちょと音を立て、鼓膜を犯す。


「あっ、あっ、だめ、りょうへ、イく……っ」

「イッて、亜衣……、っあ、ん」


あたしが果てるのが先だったか、遼平のそれが弾けるのが先だったか。


ほとんど同時に達したあたしたちは、同じように身体をびくびくと震わせ、余韻が去るまでぐったりと抱き合っていた。


そしてどちらからともなく顔を寄せ合い、長い時間、たわむれに唇を食みあっていた。




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