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愛しては、ならない
第40章 更に抉られる、傷痕
経営が苦しくて借金も膨れ上がり、どうにもできない状況だった母は男性に従った。
男性は母の為に多額の金を提供して、経営にも介入するようになった。
なぜ、母の為にそこまでの事をするのか、父もすぐに気付いた。
真夜中に両親が言い争う姿を、彼女は布団を被ったままで聞いていた。
――なぜ、僕に相談しなかった!
――あなたに言った所でどうにもならないでしょう!
――そんな事までして、店をやりたかったのか。
それとも、やつと寝たかったのか!
――貴方には、私の気持ちなんてわからないわ!!
――ああ、わからないね、君だって僕の気持ちがわからないだろう?
――ああ、もう嫌!!
やっぱり貴方と結婚なんかするんじゃなかった。
私はね、彼の方が好きだったのよ!
――なんだと……お前っ