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愛しては、ならない
第6章 遊園地での賭け
「……西本さん、外出の件なら構いませんよ?」
「本当ですか!?
……で、でも私、きっと剛さんに嫌われ……」
声を詰まらせ涙を飲む私の頭を祐樹が撫でた。
「ママ――、大丈夫だよ。ボクはママを大好きなんだから、剛お兄さんもママを好きになるよ」
「祐樹……」
「祐樹くん、園長先生とクッキー焼こうか!」
園長は祐樹の肩に手をポンと置く。
「焼きたい――!」
はしゃぐ祐樹の手を取ると、園長は笑みを浮かべてドアに手をかけた。
「祐樹くんをちょっとお借りしますが……
その間、西本さんの話し相手をここに連れてきますので、ちょっとお待ち下さいね」
「じゃあね、ママ――!」
「え……あの、園長さんっ?」
私は立ち上がるが、二人は出ていってしまった。