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愛しては、ならない
第41章 更に抉られる、傷痕②
最初は、文字の意味が頭に入ってこなかった。
まるで、別の国の言語を見ているかのように理解が出来ない。
だが、暫くして、激烈な胸との痛みと共に言葉が自分に迫ってきた。
――菊野が……
森本と……
……会う……
森本の……マンション……で?
「……どういう訳だ……」
俺は、スマホを持つ指を震わせて呟くが、声も震えている。
森本の華やかな笑みと、彼に寄り添う菊野の姿を妄想で思い浮かべてしまった俺は、気が付くとスマホを床に落としていた。