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愛しては、ならない
第6章 遊園地での賭け
「ああ……どうしたんだろ私……っごめんなさい、今日はさっきから失敗ばかりでね……
涙腺も壊れてるみたいで……っ
だから、き、気にしないで……
うぐえええっ」
泣きながらも、どうにか明るく振る舞おうとするが最後には嗚咽が漏れてしまう。
それも、可愛らしい嗚咽ではなく、凄まじい泣き声になってしまい、私自身が自分の出した声にドン引きしてしまった。
剛も呆気に取られ固まって居たが、今まで見せた事の無いような柔らかい笑みを見せると、ハンカチを差し出して私の手に握らせた。
「――何故貴女が泣くのか、理由はわかりませんが……
泣きたい時には、心行くまで泣いた方がいい……らしいですよ」
「ふぇ……?」
私はグシャグシャの顔を歪ませて剛を見た。