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愛しては、ならない
第6章 遊園地での賭け




「……て、園長先生が良く言う言葉です」


剛は遠い目をする。


――そうだ。
自分は幼い頃、思いきり笑ったり泣いたりした事がどの位あっただろうか。

泣いても、笑っても両親は自分に同調などしなかった。
それどころか、
『うるさいんだよ!』
と怒鳴って押し入れに追いやられたりした――


多分、自分はずっと、顔色を伺い、感情を殺して生きてきたのだろう。



そんな剛を園長は何もかも分かっているかの様に、時折そんな言葉を言ったのだ。



――思いきり笑い、怒って泣きなさい。
それが君には必要なんだよ――

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