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愛しては、ならない
第45章 小さな逃避行
夕夏は、唇を尖らせて舌足らずに訊ねる。
「同情じゃないなら……あ、愛情?」
俺はクスリ、と笑って彼女をベッドへ倒した。
「……っ……西本く……」
倒れた時に豊満な乳房が揺れ、俺は思わず喉を鳴らす。
彼女は今更恥じらい、隠そうと腕で自分を抱き締め頬を染める。
だが覆い隠す事の出来ない、誰にも侵されていない美しい身体を俺は上から下まで眺めパジャマのボタンを外していった。
「俺……優しくする自信ないし、夕夏とそうなったからって、多分責任は持てない。
それでもいいのか?」
「……今晩だけ、私を好きになってくれればいいよ……」
わざと冷たく言い放てば、彼女は精一杯の強がりを返す。
だが、その声が震えているのに俺は気付いていた。