この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第46章 小さな逃避行②
「そしたらね、その人、良いものを持ってきたんだよってこれを出して、パソコンで再生したのね」
「これを?」
「そうよ。表面にはアニメのタイトルが書いてあるのに、中身は中学生の女の子がおじさんに乱暴されるっていうヤツでね」
「……」
俺は彼女の肩を抱く力にを込めた。
彼女は相変わらず舌足らずに喋り、それはまるで小さな女の子が絵本を読むようにも聞こえる。
「その人、息が段々荒くなって来てね、とにかく気持ち悪い訳よ。
そしたら、私に制服を脱げって言って来たわ」
「……夕夏」
俺は首を振り、彼女がこれ以上話を続けない様に促すが、彼女は微笑みひとつで返し、俺の頬を指で撫でた。