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愛しては、ならない
第49章 それぞれの決別
菊野と真歩をキッチンのカウンターへ座らせた花野は紅茶を淹れながら、リビングで良く分からない対決の相談を始める二人に釘をさした。
『仲良しなのはいいけれど、危ない事は止めてくださいね。
殴り合いなら表へ出てやって』
『お前っ……なんて無情な事を言うんだ――!
外は大雪で氷点下なのにっ』
『あらあらそうでしたね。いいじゃありませんか、たまには童心に帰って雪遊びでもすれば』
『冗談は止めてくれよ――っ!本当に死んでしまうぞ――
そんな危険な遊びはしませんっ!
愛する君と菊野を置いて死ぬわけには――っ』
『はいはい、それは結構な事ですわね――』
リビングとカウンターで言い合う花野と貴文に、菊野と真歩はクスクス笑ったが、腕を組んで何やら考え込んでいた悟志は大声をだした。
『そうだっ……』