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愛しては、ならない
第49章 それぞれの決別
『なあに?ビックリするじゃないの悟志さんっ』
胸を押さえて抗議する真歩を悟志はビシッと指差して、頷いた。
『ふっふっふ……ビックリするような名案を……今僕は思い付いた!!
聞いてくれ皆!!』
『……はああ?なんなの』
真歩と菊野はクスクス笑い、身を寄せあって悟志に注目する。
花野はもう完全に呆れてしまい、黙々とケーキ皿の用意をしていた。
悟志は貴文の肩をガッと掴み、選手宣誓のような口調で叫んだ。
『おっ……おとうさん!
勝負に僕が勝ったら……菊野さんに……チューさせて下さいっ』
『な……な……なななんだと――っ』
貴文は、目を剥いて悟志の首を絞め馬乗りになった。