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愛しては、ならない
第49章 それぞれの決別
『ぐぬぬぬ――っ!ちゅーだとっ?ちゅーだと――っ!
そんな破廉恥な行為を許すと思うのか――っ』
『お父さんっ……どうか、クリスマスに僕にご慈悲をっ』
『なあにいがご慈悲だ――!俺は許さ』
『――いいじゃない、ちゅー位』
取っ組み合いをして床をゴロゴロ転がってきた二人を一瞥し、花野はしれっと言った。
『ママ?』
目を丸くする菊野に、花野は笑う。
『あなたはお嫁さんが夢なんでしょう?
だったらいいじゃない、悟志さんにちゅーして貰えば』
『な……ななな……何でそんなっ』
『おかーさん!!いいんですかっ』
『お前――!何を言うんだ――!』
花野の言葉に、菊野と悟志と貴文が一斉に叫んだ。